婆ちゃんの知恵袋な羽織紐


10代の頃に、祖母が羽織を縫ってくれました。
かわいい朱色の羽織でした。

むかしながらの組紐の羽織紐を付けてくれましたが、わたしは上手に結べなくて・・・。
祖母が工夫をしてくれました。

このように↓最初から結んだ形で付けてくれたのです。

 羽織紐 カニカン
(写真は例です)

今は当たり前のように金具の付いた羽織紐も売られていますが、当時は見たことがなく、祖母の気遣いがありがたかったです。



祖母が付けてくれたのは、S鐶?と呼ばれる形の物。↓

(写真は例です)

祖母の羽織紐は、今も実家にあると思います。
白とピンクの暈しの羽織紐でした。




写真は、いま手元にあるもの。

羽織紐 カニカン

両端にカニカンを付けて、祖母の真似をしています。



着物コーデ

羽織のチに直接、羽織紐を結んでしまうと、付け替えるのが面倒ですが、この方法だと、出かける間際でも簡単にとりかえられてよい。

ネットを見ると、皆さまされてる方法みたいですね。
今更のことを書いてすいません。



***



おばあちゃんの裏技的な話でいうと、ほかにもあります。

祖母は和裁をしていたので、折々に着物を縫ってくれましたが、日ごろから簡単に着れるようにと、腰上げもしてくれたのです。
10代後半になっても!
ちゃんとおはしょりに見えるように、絶妙な腰上げですよ。

ザ・大人でも腰上げ
(鏡なので左右逆に映ってます)


祖母が縫ってくれた小紋。
30年以上前のサイズだと思う。
いかんせん、わたくしの横幅がはげしく膨張したので、ぴったりとはいきませんが。

さすが婆ちゃん。まっすぐな衽線。
これ、洋服の上にガウンみたいに簡単にまとって、胸紐を1本結んだだけです。



***



もうひとつ。
すでに現物はありませんが。

形見分けしてもらった古い帯枕が、破れてしまい、中が出てきたことがあります。
稲わらでしたよ!
表布は華やかな牡丹柄でしたのに、中身はボロボロの藁で驚きました。

戦時を生きた世代ですからね。物資が手に入りづらいときには、なんでも身近な物で代用したのでしょう。
機転が利いて、茶目っ気があって、たくましくも素敵な、大好きな婆ちゃんです。






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